
ボルゾイ(ロシア語)は、ロシア原産の非常に大型のサイトハウンドです。
以前はロシアン・ウルフハウンドと呼ばれていましたが、1936年にボルゾイに改名されました。
ボルゾイとはロシア語で「俊敏」を意味します。
その名の通り、走るのがたいへん速く、オオカミ狩りの猟犬としてロシア帝国の貴族に飼われていました。
このことが災いし、ロシア革命後は多数のボルゾイが貴族の象徴として民衆に虐殺されるという憂き目に遭います。
この時にボルゾイは絶滅しそうになりましたが
革命前に海外の王侯貴族に進呈されたボルゾイをブリーディングし、
再びボルゾイは純血種として復活しました。
JKCの2008年の登録頭数は464頭で、全犬種中39位に位置します。
この犬種は本来、優れた視覚で獲物を捉えて追いかけるという猟をするため、主人から遠く離れて犬自身の判断で行動する必要があるため、人間の指示をあおぎそれを忠実に守るよりは、むしろ、自分の判断で行動することを好みます。
これはサイトハウンド全体に共通する特徴とも言えることです。
そのため、しつけがやりにくい、とか、賢くないという誤解を受けることがあります。
人間に対しては非常に従順で、繊細な犬です。
また、貴族的で優雅な外見からは想像できないようなひょうきんな面も持ち合わせています。
サイトハウンドの仲間の中では最もひとなつっこい(人間に親しむ)犬種とも言われます。
日常では物静かで、ゆったりとしていて、吠えることもほとんどありません。
ラブラドール・レトリーバーの「熱さ」とは対極をなし、疲れて帰宅した人に静かに寄り添い、おだやかに癒すようなところがあります。
それが、動く物体をひとたび視覚で捉えると、実に運動性に富んだ滑らかな走力を発揮し追跡します。
この対照的な静と動の二つのかおがこの犬種の魅力のひとつでもあります。
身体的な面では、大型犬に見られる股関節形成不全などの遺伝疾患は見られず、概ね丈夫で飼い易い犬です。
容態が急変する可能性のある胃捻転には十分な注意が必要です。
また、これはサイトハウンド一般に言えることですが、麻酔に弱いので、手術の際には慎重な対処が必要と言われています。
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