
セント・バーナードは、スイス原産の犬種です。
あらゆる犬種の中で最大級の体格を誇り、成犬は標準で体高が65~90cm、体重は50~91kgほどにもなります。
過去最大の個体は、1970年にアメリカのミシガン州で誕生した「ベネディクティン・シュヴァルツヴァルト」号で、体高が99cm、体重は実に138kgに達したとされています。
セント・バーナードは、2世紀頃にローマ帝国軍の軍用犬としてアルプスに移入されたモロシア犬が、その後独自の発達を遂げたものだというのが定説です。
17世紀中頃から、スイス・アルプスの山深いグラン・サン・ベルナール峠にある修道院にて雪中遭難救助犬として使役されるようになり、20世紀初頭に至るまで、2,500名もの遭難者を救助しました。
このエピソードは画家などの絵により首に体を温めるためのラム酒の小樽をぶらさげたスタイルで知られています。
なかでも有名なのは、生涯に40名を救助した「バリー」号で、その活躍ぶりにちなんで、一時この犬種をバリー・ハウンド(バリー犬の意)と呼びました。
19世紀初め、病気と先天性疾患で絶滅危機に陥ったが、このときは、ニューファンドランドと交配させることにより、種を存続することができました。
1884年、グラン・サン・ベルナールの修道院にちなみ、サン・ベルナール(Saint-Bernard)と命名されました。
日本では英語読みの「セント・バーナード」が定着しています。
特徴は